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2010.09.04

2010年読了記録23:『小袖日記』

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柴田よしき著、文春文庫。

『やってられない月曜日』以来、気になる作家さんだった柴田よしきさんの文庫新刊。

主人公が平安時代にタイムスリップして、「源氏物語」の執筆を手伝う羽目になる…なんてオビを見ただけで即買いでしたわ^^;
そんな経験、私だってできるものならしてみたいって^^

で、読み始めたものの、最初は源氏物語をなぞるだけなのかと思って、それだったらつまんないよな~と読み進めたのですが、最初の「夕顔」からして、どんでん返しというか、そう来たかーーー!という爽快感が半端なく。

ネタばれは控えますが、源氏物語のさまざまなエピソードは、実はこうこうこういうことだったんですよ、と執筆裏話が明かされ(もちろんフィクションなわけですけどね)、それを紫式部(ここでは香子さま)がこういう風に書いたんだ、という…

その裏エピソード?のなかに、平安時代の習俗なども織り込まれ、それが現代の女性が向こうの世界に迷い込んだという設定だから、とても生々しく感じられる…

そして、実はこうだった、という話の落とし方が、胸がすく、というか、解説文にもありましたが、本当に、女性応援歌の側面もあって、非常に読んでいて痛快です。
その頃はもののけの仕業とか思われていたことを、現代の病気に置き換えて解き明かしているのも面白かったし。

最後の最後、主人公がまた戻ってくる件はとってもSFチックな展開になりましたけども、この本、源氏物語のファンの人も、源氏物語が嫌いな人も、どちらが読んでも楽しめると思います。
ただもちろん、源氏物語の概要を知っていないと面白くないと思いますが…

ますます柴田よしきさんのファンになってしまった1冊でした。

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