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2010.08.01

2010年読了記録20:『告白』

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湊かなえ著、双葉文庫。

今話題の作品、映画も公開中ですね。
映画より本を読むのが先になりました。

念のため、以下の文章にはネタバレありですので、ご注意ください。

…怖かったですねぇ。
事件に関わった人たちそれぞれの「告白」が順に綴られているのですが、その一つ一つにもあっと驚くどんでん返しがあったり。

個人的に、一番印象に残ったのは二番目の告白の中にあった文章で…、どんな残忍な犯罪者に対しても裁判は必要なのでは、それは犯罪者のためではなく、世の中の凡人を暴走させるのをくい止めるために…という件でした。

「良いことや、立派なことをするのは大変です。では、一番簡単な方法は何か。悪いことをした人を責めればいいのです。」(84ページより引用)

こういうことがエスカレートしていくと、中世ヨーロッパの魔女裁判のようになると…
また宝塚つながりになりますが、音楽学校の裁判沙汰についてのネットでの騒ぎなどを思い出してしまったのでした。もちろん、誰が悪いかははっきりしている訳ですが、それこそ、「自分たちには裁く権利などない」わけですし…

まぁこういった感傷も、読み進めて行くうちに吹っ飛んでしまったのがこの本の怖いところでした。

しかし、犯人の動機が母親の愛を得たいという願望だったというのは、いささか「絵に描いたような」結末だよなぁ、と思ったのですけれども、巻末の、映画監督をされた中島哲也氏のインタビューに、「彼らが真実を話しているという保証なんかどこにもない」とあるのを読んでまた怖くなった(笑)

こういう風に考える監督さんが撮った映画がどんなものになっているのか、見たいと思いましたね。
今週で終わってしまう映画館が多いようですが、探せばまだ見られそうなので、機会があったらぜひ、見に行きたいと思います。

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