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2009.08.30

「天翔ける風に」再再演

東京芸術劇場中ホールにて、本日千秋楽の幕が下りました、「天翔ける風に」。

2001年の初演時、主演のタータン(香寿たつき)は、トップ就任前の現役宝塚生、その当時はまだ専科所属でした。
そして、2003年の再演は、宝塚卒業後の最初の舞台。
サヨナラ公演以来初めて会うタータンだったということもあり、初演以上にはまりにはまってしまった私は、池袋に通い詰め…
あれから6年。
いまはすっかりタータンについてはお気楽ファンになった私は、再再演は単純に嬉しく、何も気にせずきらく~に観に行きました。

それが、初日開けて4日目の夜公演でした。
記憶というのは恐ろしいもので…、舞台が始まると、6年前の記憶がふつふつ蘇ってきて、どうしてもそれと比べてしまう自分がいました。
英だけでなく、皆さんの台詞、歌、、、舞台のすべてが記憶に刻まれてたんだなと。
なので、今回の舞台として、自分の中で消化し切れずに終わってしまい…

最近タータンの舞台は1回ずつしか観なくなっていたのですが、今回ばかりは千秋楽も観劇予定にしておいて良かったと^^
そして、2階後方センターから、舞台全体を見渡すことができて、やっと今回の作品として楽しむことができました。
また、一週間経って、舞台もとても進化していたと思いますし。

初演、再演と比べると、非常にグレードアップというかスケールアップした舞台。
特に舞台美術。装置もですが、照明が素晴らしかったな~。客席はもちろん、客席の壁、2階席の天井まで駆使していてびっくりでした。
今回の舞台は、「東京芸術劇場野田秀樹芸術監督就任記念プログラム」の一環なわけですが、色んな意味で、そういう色を感じました。
つまり…、初演と再演も無論、謝先生のTSミュージカル作品であったわけですが、初演では宝塚現役生のタータン、再演では女優一作目のタータン、が主演であることを意識して演出されていた面もあったと思うのですが…、
今回、そういう色はなくなっていたなと。
もっと、作品そのものとしての色が濃くなっていて、そこに、その作品の主役としてタータンがいた、というか。
そして、こんな…何て言うかな、立派な舞台に、主役として立つことができて、本当に幸せなことだなと、つくづく思ったのでした。

今日は千秋楽ということもあり、カーテンコールでキャスト一言ずつ挨拶があったのですが、タータンの涙ながらのご挨拶が、心境を物語っていたと思います。


以下、長くなりますがざっとキャスト別に…

■才谷梅太郎(山崎銀之丞)
今回がミュージカル初出演!とは思えないです。
確かに、初演・再演の畠中洋さんに比べると、さすがに歌が少し弱くて、それは残念だったけれども、英を包む包容力とか、大きさをすごく感じた才谷でした。

■郡司之助(戸井勝海)
初演・再演の立川三貴さんとはまったく違うキャラでしたね。
「太陽のように」のナンバーが、初演・再演で涙ボロボロになる名場面だったことを思うとちょっと残念ではあるのですが…

■溜水石右衛門(今拓哉)
こちらも初演・再演の福井貴一さんとはまったく違うキャラだったのですが、違いすぎていて、これはこれですごく面白いと思いました。
大体が、登場からして度肝を抜かれた(笑)
最後のご挨拶の紹介で、司会役の幸村吉也さんから、「ちょっと大きな腹話術のお人形」と紹介されていたのに爆笑でした。ホントにそんな感じ。
声が良くてね、今さんにははまったかも…^^

■甘井聞太左衛門(阿部裕)
この役は、初演・再演・再再演と、すべて違う方が演じているんですよね。それぞれ味があったと思います。

■三条智(剱持たまき)
いや~、この役は、初演・再演の伊東恵里さんが、本当に奇蹟のようなキャストだったのだなと…(涙)
まぁあの時は、伊東さんの歌唱力が素晴らしすぎて、いかにセーブしてくださってもタータンの声が負けてしまってましたが、バランス的には今回は良かったかも知れない…

■三条清、おみつ(福麻むつ美)
宝塚OGでいらっしゃるんですね。まったく知りませんでした。
清については、今回一番演出が変わったと思うのですが、あちこちでとっても目立ってました^^;
だから話として分かりやすくはなってたと思うのだけど…
この役って、野田版では野田さんが演じてらっしゃったのですよねそういえば。

■初演・再演からのメンバー
平澤智さん、川本照彦さん、福永吉洋さん、幸村吉也さんたちのお顔を見つけては、懐かしくて嬉しくて。
6年という歳月を、感じるけど感じさせない(何だそれ^^;)

今回、女性陣の役ががさっとなくなってしまったのが寂しい。
代わりに、ええじゃないかメンバーズが増えたわけですが…
そういえばええじゃないかメンバーの皆さん、プログラムにもHPにも記載がないのね。
そんなもんなんでしょうか…お名前だけでも掲載してほしかったな。。。

そして、「三条英といえばこの人、この人といえば三条英」と幸村さんが紹介してくれた、
■三条英(香寿たつき)
演出が少し変わっていた気がします。
初演と再演では、最初からもっと「女性」を意識していた演出だったというか…
結局それが、タータンの立場を慮ったゆえの演出だったのではないかと思うのですが。
今回は、今までで一番男勝りだった^^
立ち回りなんざ、きゃー格好良い~と思ってしまい(なかなか宝塚でもああいう立ち回りは見られません。まぁ女性だけでやってるのですし)
それだけに、才谷=龍馬とのシーンから十字路~牢獄と、英の、身にまとった鎧を脱いで行くような変化が鮮やかで。
最後の白い衣裳の英は、「浄化」という言葉がぴったりの素の姿でした。
初演と再演であんなにハラハラさせられた歌は、さすがに女優として6年やってきて、今回は「余裕」でしたね~

ご挨拶のタータンはいつものタータンで^^
また機会があったら…なんて仰ってましたが、ファンとしては、もう十分です、という気持ちもありますが^^;
秋のダンスの舞台が終わると、次の2作品は宝塚後輩の外部デビューサポート(となみちゃんとあすかちゃんの)の役回りとなるタータン。
色んな意味で、記念碑的な今回の作品だったかと思います。

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2009.08.15

再び、上牧温泉へ

以前、上牧温泉の旅籠・庄屋に泊まったのは、2005年の夏でした。

その時の印象がとても良く、いつか親を連れて来よう、と思っていたのですが、この夏、機会があって、私たち夫婦と私の両親&弟、というちょっと不思議な取り合わせで(笑)、再び、庄屋に宿泊してきました。

写真の数々はサイドバーのフォトアルバムをご覧いただくとして…というか、旅館HPのスライドショーとかを見ていただいた方が一目瞭然かもしれません^^

貸切プランがあるとのことで、運良く空いていたので、蔵を2つ使って貸切とさせていただきました。
食事は母屋の和室でいただきますが、もちろん私たちだけ、お風呂も2つとも貸切で、滞在中いつでも自由に入れました。
貸切といってもお値段がそう高いわけではなく、とても落ち着いてゆったり過ごすことができましたので、お勧めです。

このお宿、母屋は築30年とのことで、古民家移築ではないそうですが、古民家を解体するときに、その建材を譲り受けて建てたものだとか。
そして、私たちが泊まった離れの蔵は、実際の旧家の蔵を移築して、内部を改装したものだそうでした。

OZmallという、OLさん向けのサイトに登録してあることもあり、宿泊客は若い方が多いようで、そういう方たちには、こういうお宿は新鮮で珍しくて、感動もののようですね^^

私はというと、以前泊まった時の記事にも書いたのですが、今は無き、私の実家を思い出させる作りが色々懐かしく…
両親にとって、昔の家の記憶が果たして懐かしいものかは疑問だったのですが、まあ、全然珍しくはないけど落ち着いてはもらえたかな?

部屋まで案内され、蔵の白壁と重い引き戸を見た時は、私は思わず鳥肌ものでした(苦笑)
実家にもそういう作りの蔵がいくつもあって、何を隠そう、私の勉強部屋は、蔵を改装して作ってもらったのでしたし^^;
うちには囲炉裏はなかったけれど、階段箪笥とか長火鉢とか、珍しいどころか、見慣れた昔の光景で。
冬には、実際に囲炉裏や火鉢に火が入るようです。

お料理も、とても手が込んでいて美味しく…、若女将さん曰く、板前さんが色々やってみるのが好きなため、その日その日で何が出るか分からないのでメニューが作れないんです、とのことでした。
毎月のメニューが紹介されているようなお宿より、本当はその時その時の美味しいものがいただけるかもですね。

そう、前回はいらっしゃらなかった若女将が前面で取り仕切っておられ、お母様の女将さんは一歩下がって見守る感じになっていたのも、4年の歳月を感じさせられました。
帰り際には、思わず、「またぜひ伺います」と言ってしまいたくなる…そんなお宿です^^

今回は、家族でゆっくり話す、ことが主目的でしたが、翌日は谷川岳に行ってみました。
もう我が家には車がないのでレンタカーを借りましたが、ミニバンだったので運転は弟任せ。
運転しなくていいってこんなに楽なことだったのね~としみじみ。
ただ、お天気がいまいちで、せっかくロープウエーに乗ってみたものの、ほとんど眺望がきかず、ただ上に行ってお茶してまた下りてきただけ、になってしまいましたーー

両親も、年を重ねてきたとはいうものの、70歳代後半にしてはまだまだ元気です。
喜寿だの傘寿だの、夫の両親含め、毎年のように何かに当たるので、来年もまた、今度は夫の両親を誘ってどこかに行こうかな~と思います。

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2009.08.07

2009年読了記録23:『四文字の殺意』

Photo夏樹静子著、文春文庫。

久しぶりの夏樹静子さんの文庫、ということで、書店で見つけて飛びつくようにして買ってきました^^

いつもながら、夏樹さんの取材力というか、緻密な描写に引き込まれます。
冒頭の「ひめごと」で、主人公が地下鉄を使って移動するさまなど…、身近な東京の地下鉄で、情景が浮かぶようですけど、夏樹さんは東京在住じゃないですものね^^;

ストーリーの面白さや謎解きの面白さだけじゃなく、背景の取材力や、人物像の描写、そういう作品を取り巻く空気感が優れていると、いつも思います。
もし私や私の家族が夏樹さんの手にかかったら、どんな風に描写されるんだろう?と思ったり(笑)

今回の作品群は、「うらぐち」以外は男女の関係…それも不倫を伴う…が織り込まれており、ちょっと何だかな~と思うところはありました。
初出掲載誌が「オール讀物」だからというのもあるだろうし、小説のテーマとしてはありがちですけど、あんまり好きじゃなかったりする…

2時間ドラマにぴったり、と思っていたら、冒頭の「ひめごと」がドラマ化されていましたね。何か、キャストは随分イメージと違うが^^;(先にぐぐらなくて良かった)
私は「やぶへび」が一番面白いと思いましたが、これなんて、フラワーデザインという華やかな世界や、女友達の確執とか不倫とか色々織り込まれていて、とってもドラマ向きかと^^
で、もし卒業後にご贔屓がやるならどの役…?と想像してみたのですけど(アホ)、やっぱり、殺される女性役しかありえないだろう、という結論になりました(笑)
そういや、タータンも1回やったんですよね。どうしても宝塚の男役さんだと、殺される役か犯人か検事か、とかになっちゃう?

それはともかく、夏樹さんの本はとても引き込まれるので、気を付けないと電車を乗り過ごします(汗)
珍しく家でも読んで、あっという間に読み終わったのでした。

そしていまは…またしつこく源氏物語関係を読んでます(笑)
それが終わったら、「篤姫」かなぁ!
ドラマ見てなかったから…来年の明治座舞台のために^^;

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2009.08.02

2009年読了記録22:『朗読者』

Photoベルンハルト・シュリンク著、松永美穂訳、新潮文庫。

映画「愛を読むひと」の原作本です。
映画を見てからの読書となりましたが…、やはり、私が常々思っている通りになりまして。
つまり、映画を見るなら原作読むな、原作読むなら映画を見るな、の原則に当てはまってしまったというか。

本を読んで浮かんでくる情景というのがすべて、映画のシーンですからね~
そして、原作と映画の違っている点を気にしつつ読んでいたり。
勿体ないことしたな~と思いました。

(以下、ネタバレです)


もし映画を見ていなかったら、この本を読みながら、どんな情景が広がっただろうと思うと…
映画より深く感じられたのは、文盲であることの重さ、でしょうか。
そしてハンナは、獄中で文字を覚えた後、強制収容所についての本を読み始めたとありましたが…、そこでハンナの前に広がった世界はどんなものだったのだろう。
字が読めない…、現在の日本では、理解することも難しい状況ですが、それはどんな世界なのでしょうか…


しかし、7月一杯かかって読んだ本がこれ1冊って、やっぱり少なすぎ(汗)
遠くで(梅田で)とはいえ、公演中はやっぱり気を取られちゃうのだな~

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2009年読了記録21:『源氏物語 巻十』

10瀬戸内寂聴訳、講談社文庫。
浮舟、蜻蛉、手習、夢浮橋。
やっとやっと読了です。
読み始めは、サイドバー表示によると2007年…まる2年かかってやっと読了ですか~
ほんと、読了記録を書いていなかったらフェードアウトしてたでしょうね(苦笑)

最後の巻は、ともかく浮舟が可哀想で可哀想で;_;
でもって、薫と匂宮が身勝手に見えてしょうがないーー
まぁ、この時代の貴族の男としてはごく普通の振る舞いで、当人たちには何の疑問もなかったでしょうが…
それを、しっかり女性の心理状態から書き起こした紫式部はやっぱりすごいと。

そうだな~、いつか、原文で解説付きで勉強したい気もしますが…
それとか、最近少し興味のある、朗読の世界からのアプローチとか。
まぁ遠大な計画です…

実は、6月にとっくに読み終わっていたのでした。
ここに書く時間がなくて…
なので、その後の読了本も続けて行きます。

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