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2004.08.13

「花のいそぎ」考 その2

感想その2。どうしても篁中心になってしまうかな(^^;

幕が上がると、柱を主体としたシンプルな装置。全編通してこれが基本で、これに家具や幕が加わったり、ホリゾントの色や照明で、場所や時間が分かるようになっています。この、柱だけという装置が、日本ものなんだけれどどこかギリシャ神殿を思わせるような?不思議な雰囲気があったりして、なかなか素敵でした。装置は新宮有紀さんです。

このお話、1度観ただけでは気づかない伏線がいっぱい張ってあります。1度しか観ない観客には不親切かも知れないけれど、観れば観ただけ新しい発見があるという…
少年時代の篁と母のエピソードもそうだけれど、プロローグでの篁と三の君。2回目の観劇でやっと、これは全て終わった後の2人なのだということが分かります。だから、すれ違う時篁はあんなに悲しそうな顔をしていたのか!て訳です。
プロローグから考えると、この作品は回想形式とも言える…凝ってますね~>大野先生

文章院の学生たちの場面。ここだけがコメディータッチで遊べる、明るい場面です。学生達のやり取りは、すべってしまうと気の毒なことになってしまいますが、なかなかテンポも間も良くて、毎回楽しませてもらいました。先生役の万里柚美さんも、絶妙のキャラで。
ここの真飛さんはプロローグから一転若返っていて、ファンには両方観れてお得です。この方は舞台で遊べる方なのですよね(と、「雨に唄えば」の時思いました)。アドリブ入れたいのも伝わってきたし。
時々、日本ものでこの表情はオッケーなのか?と思うほど可愛い笑い方してましたけど…。この同じ笑顔、お茶会でもしてたんですよね。これはウケねらいなのか?と思わず思ってしまうほど、チャーミングな笑顔なんですよ(^^)

超能力とか、そういうSFぽい設定にはあまり興味はないんですが、自らの運命に悩み苦しむ篁の歌、ダンスはなかなか。和もの衣装にブーツという、宝塚ならではのコスチュームがよく似合う。おまけに星組育ちのせいか、ひざをついたりする、ちょっとしたポーズが、なぜか決まっています。
稗田の3人もなかなか雰囲気ありました。特に真白ふありちゃんの無表情さ

1幕では三の君とのシーンが本当に淡いので、なぜ逃避行に走るまでの気持ちに至ったのか、初日はいまいち理解に苦しむところもあったのですが、淡いシーンも日を追うにつれ濃くなっていったような気がするのは気のせいでしょうか(^^; 
お席が下手ばかりだったので、「動かないで」の台詞と表情は毎回ツボでありました。反面、2幕六道の辻での、三の君の口に手を当ててゆっくりかぶりを振るシーン…の篁の表情は、ついに見ることができませんでした(TT) こういうところだけは、演出を何とかしてほしかったです…男役を奥において前から顔が見えるようにするとか…宝塚だから。こんなこと思うのは真飛ファンだけでしょうが(^^;
相手役を見つめる優しい眼差し…については、タータン(香寿たつき)を知っている身としては、まだまだこんなんじゃ驚きません(^^; が、フィナーレナンバーの舞も含め、ずっと見つめ続けていましたよね。

いつの間にか篁オンリーの感想になってきちゃいました(--; 先に忘れてはならないお2人のことを。
まず萬あきらさん。お歌を聴いたのは初めて?かと思いますが、実に良かったです。歌詞も切ないけれど、いつも萬さんの歌のところで涙が止まらなくて… 楽屋出のお姿も拝見しましたが、今も変わらず、何て格好良い…。私にとっては、むか~し観ていたころから憶えている、数少ない男役さんなのです。
そして、今回卒業された凛華せらちゃん。これからを楽しみにしていたのに、残念すぎます。エピローグの幕前で学生達が歌う歌詞が、せらちゃんのサヨナラに重なって、ここも毎回涙。楽屋出のせらちゃんを、最後に見れて幸せでした。ほんっとうに、綺麗でした…

さて篁に戻ります。
既に書いたことは繰り返しませんが(^^;、今回、真ん中に立つ大きさを身に付けていたことと同じ位、日本ものをしっかり自分のものにしていたことに驚きました。「花の業平」以来だし、あまり得意でない…と語っているのを読んだ記憶もあるのですが、信じられない。ここしばらくの成長ぶりには、本当に目を見張ります。
ラストの白いお衣装でのシーンから、ソロの歌~娘役陣との舞~三の君との舞~柚希礼音・嶺恵斗と3人での舞~男役の総踊り、と、なんとフィナーレナンバー出ずっぱりです。こういう構成も珍しいですね。ファンは嬉しいですけど。
振付は、山村若さん、西崎峰さん(元星組トップスター峰さを理)。とても素敵な振付でした。特に、扇形になって踊る男役の総踊り。そして篁の、着物に降りかかった花びらを片袖ずつ払う振りもツボでした(^^) 日本舞踊も、経験豊富ではないはずですが、しっかり観せてくれました。

もう1つだけ(^^;
台詞ではない、「ああ」とか「はっ」とか、文字にもしにくいそういう声って、とても難しいと思うのです。2幕、三の君が刺されて逆上した篁が、良房の刀を奪い斬りつけようとする…のを叔父(にしき愛)に抱きとめられて刀を落としてひざをつくところ。また、息絶えた三の君を抱きかかえての熱唱~立ち上がって、三の君を蘇らせるための花を手にするかどうか、の場面。正直、「あれ、今日は空振り?(^^;」と思った回もありましたが、ここも前楽が最高でした。気持ちが入り込んでいて、しかも声が「男前」だともう、泣かされます…

何を書いているのか分からなくなってきました(^^;
きっとまだ書き忘れていることがあると思いますが、また後日…そのうち手を入れてちゃんとまとめます?

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コメント

≫台詞ではない、「ああ」とか「はっ」とか、文字にもしにくいそういう声って、とても難しいと思うのです。

私も逃避行の場面で「ん?」にやられてしまいました。真飛さんこういうさり気ない言葉の間が上手いなぁと『ガラスの風景』の「あ、でもやってません。」の台詞の間を頭の中で反芻しながら思ったのでありました。(^^)しかしあそこで「ん?」と言わせた大野先生、風貌に似合わず(←余計な一言)乙女心の解かるお人ですね。

投稿: ponta | 2004.08.14 08:42

ああ、あれね(^^) その前「あ…」と言う、ことこと(琴まりえ)の表情も良かったですね。
「花の業平」でも、道行場面での2人のやり取りは全て台詞が浮かぶくらい(^^;はまりましたけど、こういう場面を綺麗に書いて下さる先生って、良いですよね~
大野先生って、ロマンチストなんだろうな。台詞や歌詞を聴いてて思います。前楽の楽屋出で、初めて生でお姿を拝見しました。髪、長いんだ(@@)

投稿: 金木犀 | 2004.08.15 05:20

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